2016年04月11日

情報共有をゲーム理論で考えてみる

こんにちは。
マーケティング・営業担当の池田です。

情報共有がうまくいかない」という状況について、
このブログでも度々その理由などを分析をしてきましたが、
今回はその状況をちょっと違った角度から見てみたいと思います。

では改めて・・・
「情報共有がうまくいかない」=「呼びかけてもナレッジが集まらない」という状況の場合、
そこに参加している当事者はどんなことを思っているのでしょうか?

例えば、有益な情報を持っているにも関わらずそれらを提供しようとしないメンバーの思考とは?
このノウハウを誰もが活用するようになれば、自分が優位に立てなくなる
 せっかく苦労して身に付けたのに、なぜ他者に利用されなければならないのか?
ということで、情報共有にメリットどころかデメリットを感じているかもしれない、
という想像が一つ、つきますね。

これに対し、「ナレッジが集まる」状況にある情報提供者の思考はというと・・・
このノウハウを経験の浅いメンバーが活用してくれれば、
 今より自分の手がかからなくなるので仕事が楽になる
 その分、自分は他の作業に時間を充てられるから、活躍の場が増えるかも。
などということを思っているかもしれない、と考えられるのではないでしょうか。

ここで突然ですが、「ゼロサムゲーム」というゲーム理論をご存知でしょうか?
(既にご存知の方は少々お付き合い下さい。)

ゼロサムゲーム」とは、参加者の得失点を合計(サム)すると0点(ゼロ)になるゲームのことです。
誰かが得点すれば、誰かが失点する・・・つまり、そこには必ず勝者と敗者が存在することになります。
スポーツを含めて多くの“ゲーム”はゼロサムゲームですが、
これがビジネスで展開されるとなると、とらえ方がちょっと変わりますよね。

対して「非ゼロサムゲーム」というゲームもあります。
結果がゼロサムにはならない、つまり、全員が勝者になりうる場合がある(その逆もあり)ということです。
「Win-Win」というのもこの状態にあたるのでしょうね。

この理論を先の情報共有の例に当てはめると、
情報提供者は敗者(情報利用者が勝者)」と考えるゼロサムゲーム的思考と、
情報提供者も情報利用者も勝者」と考える非ゼロサムゲーム的思考がある
ということにならないでしょうか?
更に、ゼロサムゲーム的思考と非ゼロサムゲーム的思考では、
非ゼロサムゲーム的思考の方が情報共有がうまくいきやすい
と言えそうです。
かなり強引に結びつけましたが・・・(苦笑)

余談ですが、前述したのは非ゼロサムゲームの中でも全員が勝者になるパターンでしたが、
全員が敗者になるパターンの具体例も紹介しておきましょう。
紹介するのは「囚人のジレンマ」と言って、非ゼロサムゲームの代表的なモデルなのだそうです。

ある事件で捉えられた2人の囚人。
共犯と思われる彼らに自白させるため、検事はある取引を持ちかけました。

もし、2人とも黙秘したら、2人とも懲役2年だ。
 だが、どちらか1人が自白したら、自白した方は釈放(懲役0年)、自白しなかった方は懲役10年だ。
 ただし、2人とも自白したら、2人とも懲役5年とする。

これを図にすると・・・


さて、あなたがここに登場する囚人だったら、「黙秘」or「自白」、どちらを選びますか?
あなたはきっと「自白」を選択することになるでしょう。
それは、相手が「黙秘」「自白」どちらを選択しようと「自白」を選んだ方が懲役が短くなるからです。
囚人A・囚人Bどちらの立場から見ても同じです。
結果、囚人Aも囚人Bも「自白」を選択することになります。
でも、よく考えてみて下さい。
お互いが黙秘すれば懲役2年ですんだのに、2人とも自白を選択してしまったので懲役は10年に!
それぞれは“最適解”を導いたはずなのに、最悪の結果になるという・・・
これが、囚人の“ジレンマ”と呼ばれる理由です。

つまりはこういうことです。

お互い協力する方が協力しないよりもよい結果になることが分かっていても、
 協力しない者が利益を得る状況では互いに協力しなくなる
出典:Wikipedia

・・・ここで、お気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、
前述した、情報共有がうまくいかない状況下の思考に似ていませんか?
そう考えると、「情報提供者が情報提供しない」という状況は、
言っても勝者が存在するゼロサムゲームどころか、
得する人は誰もいない、全員が敗者となるパターンの非ゼロサムゲーム的な状況
と言えるのかもしれません。

私は普段ほとんどゲームをしませんが、ゲームってやっぱり奥が深い?!



posted by CBIT池田 at 09:16 | Comment(0) | コンサルティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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