2019年07月19日

不完全情報ゲームと人工知能

こんにちは。ナレッジリング開発担当の鈴木です。

もうすぐ7月も終わりですが今月はずっと天気が悪かった気がします。
暑すぎる夏も困りものですが、天気の悪い夏もなんだか調子が狂ってしまいますね。
8月は夏らしい天気になると良いのですが。

さて、今回はポーカーの6人ゲームでプロに勝利した人工知能Pluribus」について。
碁や将棋などのボードゲームで人工知能が人間に勝利したというニュースは
比較的よく目にすると思います。(AlphaGoが有名ですね。)
ですが、ポーカーなどのカードゲームで人工知能が人間に勝利したというニュースは
あまり見かけた事がないのではないでしょうか。

これは、碁や将棋などのボードゲームは試合全体の情報が競技者にすべて共有される
「完全情報ゲーム」と言われ、競技者に共有されている試合全体の情報から
最適な手を演算する能力に優れる人工知能が有利なためではないかと推察されます。
一方、ポーカーのようなカードゲームではプレーヤーだけが見られる手札の存在もあり
試合全体の情報が競技者間で共有されない「不完全情報ゲーム」と言われ
人工知能が人間を打ち負かすのは難しいゲームと考えられてきました。

ポーカー人工知能とプロの対決も2007年頃から何度か行われて来ましたが、
ポーカー人工知能が初めてプロに勝利したのは2017年1月と言われています。
この時はカーネギーメロン大学が開発した「Librutus」が
ポーカーの1種であるテキサスホールデムのノーリミットルール
(賭け金を全額までかけることができるルール)で4人のトッププレーヤーに勝利しました。
しかし、この時はポーカーは通常6人〜10人のプレーヤーで競いあうところ
この時はプレーヤーと人工知能が1対1で競いあうヘッズアップという
あまり一般的ではないゲームであったためプロのプレーヤーからは
「ポーカー人工知能のプロに勝利した」
という表現に違和感を覚える人も多かったと言います。

時を経て2019年7月11日、今度はFacebookとカーネギーメロン大学が共同で開発した
ポーカー人工知能「Pluribus」が今度は人工知能対人間5人、人工知能5対人間1で
ゲームを戦い勝利。今度こそは晴れて「ポーカー人工知能がプロに勝利した」と言えそうです。
ここまで来れば人工知能が不得意とされる不完全情報ゲームにおいて
プロに勝利した例として認知して差し支えないのではないでしょうか。
これについてFacebookはコメントで
「このイノベーションは複数の要因や隠れた情報が複雑に絡みあう現実社会の問題、
 例えばサーバーセキュリティや災害予測、オンラインオークション、
 交通渋滞問題などに応用していける」
としています。今後これらの分野での応用が期待されます。

それでは今回はこのへんで。



posted by CBIT鈴木 at 17:44 | Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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